マシンビジョンライティング株式会社
Machine Vision Lighting Inc.
 
 

機械の視覚のための、新しい照明技術


 これまで、照明技術は、人間の視覚を前提に、従来然とした職人仕事的な既成技術として扱われてきた。


 マシンビジョンの専門家でも、照明は大事だという意識はあっても、まあ適当にそこそこ均一に照射しておけばなんとかなると考え、ほとんどの方は光物性に基づく照明技術の知識もなく、とにかく明るく照らして、あとは経験と勘で対応されてきたのが実情であった。

 

 そして、それが、マシンビジョンシステム市場が拡がらない最大の理由となっていたのである。


 そこに、マシンビジョン関連システムを対象とした、新たな照明技術が構築された。それは、能動的に物体の特徴情報を抽出する、光物性をベースにした照明技術であり、専門誌への連載や学会への招待論文、既刊書籍5冊、及び公的機関で「視覚機能としての照明技術」、すなわちマシンビジョンライティング®としてご紹介しているものである。


 この三次元世界における物体存在は、実際には多次元世界の一部として存在しており、人間も例外ではない。

 

 人間の肉体は物体存在だが、人間の視覚機能は、こころ、すなわち精神世界の機能である。

 

 これは、物体存在そのものが備えている機能ではないし、それを物体存在から構築することも出来ない。量子コンピュータをもってしても、物体存在はその次元の壁を越えることは原理的に出来ないのである。

 

 それ故に、機械に視覚機能を持たせるには、機械がそれを論理的に認識できるように、その特徴情報を抽出したり、画像そのものも、物体の光物性を定量的に反映した画像である必要がある。

 

 そのための理論体系が、マシンビジョンライティングです。

 

 そして、この照明技術が2016年11月にドイツのシュツットガルトで開催された世界最大のマシンビジョン画像処理関連の展示会VISION 2016で、マシンビジョン画像処理関連の全技術の中からVISION Award 第一位を受賞したことが、その世界展開の幕開けとなった。




 この第22回 VISION Awardの最終選考に残っていたのは、弊社の他に、スイスのディープラーニング、米国の近赤外関連技術、オーストリアのハイパースペクトルカメラ、米国の超高速3-Dイメージング技術と、どれも今話題の先進的な技術であるが、これを抑えて弊社の照明技術が総合第1位を受賞したのである。


 これは、照明関連技術としては世界で初めての受賞であり、マシンビジョン関連技術全体の中で、日本企業初の受賞でもあった。このことは、如何にこれまで、理論に基づくまともな照明技術がなかったか、と言うことを示している。


 弊社は、この新しい照明技術をもって、マシンビジョン市場、ひいてはものづくりの基礎技術に貢献するため、マシンビジョン用途向け撮像技術のコンサルテーションを主業務とする、世界で初めての会社である。


 それまで、旧来の既成技術だと思われていた照明技術が、一躍、画像関連技術をリードする先進技術として世界に認められたのはなぜか。それは、視覚情報の元になる光の4つの変化要素(振動数、振幅、振動方向、伝搬方向)のうち、これまで適わなかった伝搬方向の変化を、照明技術によって直接画像化することに成功したからであった。


マシンビジョン画像処理システム市場は、製品や単なる技術の売買で完結するような市場ではなく、それぞれの個別案件に対して、照明系、光学系、撮像系、画像処理系のそれぞれの高度な専門知識がふんだんに適用されなければ成り立たない市場です。

 

弊社は、その中でも最も重要となる基幹部分、すなわち、照明によって、対象物固有の光物性の変化を発現させ、その変化を抽出し、画像化する技術を提供する事に特化した、世界で初めての企業です。


弊社の技術コンサルは、お客様のなされたいことのために、単に実験をするだけではありません。単に或る条件でこれを見てみてくれ、というのでは、最適化実験自体が成り立たず、検出されたい特徴情報を如何にして安定に抽出するか、それはその個別案件毎に異なるので、いわばその実験を通して様々な知見や発見を共に見つけていく作業ですので、弊社の技術コンサルは一方的なものの販売ややり取りではありません。

 

弊社の技術コンサルは、よくこれを弁護士や医者の仕事に喩えますが、弁護士や医者は、一般の依頼者には持ち得ない技術や専門知識をもって直接対応するものです。

 

自分が病気でも、自分のことは自分がよく分かる、自分で直せるとして、医者には診せない、若しくは秘密にしておきたいという判断をされる方も、もちろん企業様もおられますが、すべてが万事これで終始するなら、マシンビジョン画像処理システム市場の発展は望めませんし、ひいては自らの健康も更なる発展も望むことは難しいと言えます。


 この新しい照明技術は、産業開発機構刊の映像情報インダストリアル誌への20年に亘る投稿論文、及び連載論文にまとめられ、さらに、書籍「マシンビジョンライティング基礎編・応用編・実践編・発展編」の4部作となって、この4冊をテキストとして、厚生労働省所管の高度ポリテクセンターで、20年以上に亘り、人気セミナーとして講義が行われています。


基礎編は、照明系に、

応用編は、観察光学系に、

実践編は、物体の光物性に、それぞれ、焦点を当てており、

発展編は、光と物体とそれを見るものの、全体最適化について、

視覚機能編は、機械の視覚機能実現のための定量化技術について、

それぞれ、豊富なデモ実験と共に、丁寧に解説が加えられる。

 

 新マシンビジョンライティング①〜③は、この4冊のシリーズ全体を鳥瞰しながら、更にその本質部分に踏み込んで解説しており、2021年度より、視覚機能編として上記のセミナーシリーズに加わり、2022年度から上記の全5シリーズとして実施されていますので、奮ってご参加頂きたい。

 

 なお、V-ISAメソッドに関しては、上記各編に、その紹介とデモ実験が繰り入れられており、特に「発展編」ではV-ISA照明の実機を用いた実習で、従来照明の常識を根本から覆すV-ISAメソッドの習得を目指し 新たに加わる「 視覚機能編」 ではV-ISAメソッドを用いた定量化技術の習得を目指すので、奮ってご参加頂きたい。